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Archive for 2010年5月8日

NBA, where Goran Dragić happens. – ドラギッチ、24歳の初試合。あと9勝

Posted by placeinsuns : 2010/05/08

5/3 (Mon) @PHX ○102-111
5/5 (Wed) @PHX ○102-110
5/7 (Fri) @SAS
5/9 (Sun) @SAS 8:00 ET
5/11 (Tue) @PHX 10:30 ET
5/13 (Thu) @SAS TBD
5/16 (Sun) @PHX TBD


  あまり安っぽく「感動」という言葉は使いたくはないが、今日は本当に痺れた。感動した。ツイッターを見ていただくとより臨場感があるかもしれない(若干狂乱状態だったことも含めて)。

  1Q。スロースタートに加えてレフェリーも何となくスパーズよりのコールが目立つ。フリースローが決まらない分何とかついていくが、1桁差にして次のクオーターにつなぐのが精一杯。そうしてベンチに期待をかけた2Q、ベンチはいきなり11点を持っていかれ、かろうじてヒルがつないでいる状態。18点差で相手のホーム、サンアントニオ。まだ2Qだが、その前のCLE@BOSが脳裏をかすめる。ドラギッチではオフェンスが上手くいかない。そう、ドラギッチでは。

  たまりかねてジェントリーがナッシュをまだ前半残り8分もあるのに戻す。ナッシュ、バルボサ、リッチ、ヒル、アマレのスモールラインナップ。信じられないことにこのオフェンス重視のメンバーで、ここからサンズの「ディフェンス」が機能し始める。ミスタイプではなく、ディフェンス。5分半もの間スパーズにFGをただの1本も許すことなく過ごしたサンズは、オフェンスでは確かにもたついた。とはいえ5分間もナッシュが出ていればそのうち調子は上がってくる。結局19-5の長く、大きいランを喰らわせて6点差で前半終了。

  3Qはさすがスパーズ、やはりジノビリ。前半ラストにジャンパーを時間ギリギリで放り込んだジノビリが、ディフェンダーが密着しているにもかかわらずジャンパーをことごとく決めてくる。一方のサンズもFTをきっかけにようやく調子を上げてきたナッシュがシュートを入れ始め、アマレも自分でこそ点を取りに行かないが周りにナイスパスを連発。両者譲らずに行くか、というところで3Q残り2分、ようやくJ-Richとナッシュのジャンパーで3点差にしたところでナッシュはベンチへ。2Qの出場時間を考えればここは下げざるを得ないが、厳しい局面。このままずるずる持っていかれてしまうのでは…ボナーのスリーが決まった時に誰もがそう思ったのではないか。しかし、ここでドラギッチはしっかりスリーを決め、J-Richも踏ん張って71-72、1点差。

  4Qが始まる。出ているのは今日調子が悪く、しかもいつも通りのローテーションを取れなかったベンチ。リズムが取れていないのではないかという不安がよぎる。いきなりドラギッチが中に入ってピポットを使ったフェイクからレイアップ。ロンドのような動きをすると、またしてもチェックの入ったジャンパーを決める。おお、調子いいじゃんゴラン。バル坊がそのあとスリー含む2連続得点でスコアは80-76と4点リード。

  The Time Has Come. その場にいたサンアントニオのファンはおろか、スパーズのメンバーもサンズのメンバーも、ポポビッチHCや「ミスを恐れるな。自信を持て。」と送り出した当のジェントリー、恐らくその試合を見ていた誰もが気づいていなかっただろうが、歴史はすでに変わり始めていた。ドラギッチはこの2本に続き、レイアップ、スリーを立て続けに入れる。おいおい現実なのかこれは(夢なら覚めんでくれ)。まだ続く。ジョージヒルの腕に引っ掛けてファールをもらいながらスリー撃って…Swwwiiish!! ウォー!! FTも決めてなんと4点プレー!!!(自分をつねる…うむ、確実に痛い)。更に魅せる。ダンカンにつっかけながらのレイアップ!! 迫り来る白の背番号20、ジノビリの上からスリー!! (もう何がなんだか分からんがとりあえず)ウォー!! パーカーを抜き去って再びレイアップ!! (スコア?スコア見てなかった!100-86!ウォー!!)

  ナッシュが同じことをしても十分驚く。だがこのサンズのPGはナッシュでも、キッドでも、KJでもない。紛れもなくスロベニア出身のPG、Goran Dragićだ。72-73と1点リードされた4Q開始時から実に32-17のラン。このうち、スロベニア出身の若きPGがたたき出した得点は実に20。1人でスパーズを、しかもBIG 3を手玉に取りながら完封した。極めつけはこの時間帯、ヒルを除き全員がベンチ(バルボサ、ダドリー、フライ)だったこと。アマレもナッシュも、J-Richでさえいない。いたのはベンチの先輩バルボサと、リーダーのヒル、そして2人の若手(ダドリー、フライ)。相手は3回もファイナルを制したパーカー、ジノビリ、ダンカン。一昨年スパーズによってニ巡目45位でドラフトされ、つい前日に24歳の誕生日を迎えたばかりのこの選手は、殿堂入りが保証されているような選手たちが巣食い、フェニックス、そしてスティーブ・ナッシュがここ数年にわたってことごとく涙を呑んできたサンアントニオ・スパーズに対して、堂々たる、素晴らしい、本当に素晴らしいプレーをした。最終スコアは110-96、ゴラン・ドラギッチは、たった12分の間、それも試合の最後の12分間に23得点をマークし、出場時間17分半、26得点(FG: 10-13, 3pt: 5-5)、3リバウンド、2アシスト、1ブロック、ターンオーバーはゼロという成績を残し、サンズにとって宿敵と呼ぶことさえおこがましかったスパーズを敵地サンアントニオで崖っぷちに追いやった。

  “The night a legend was born”。今日NBA.comのトップに出たこの見出しは、ドラギッチのものではない。しかし、気が早いかもしれないが、将来この日がこう呼ばれることを願ってやまない。最後にこちらも気の早いWikipediaから、試合後のインタビューの一節を引用することにしよう。

After the game, Dragić was quoted as saying, “I am Goran Dragić, from Slovenia. I come to USA for play Phoenix Basketball.”

(試合後、ドラギッチはインタビューに対しこう語った。「私はゴラン・ドラギッチ、スロベニア出身です。フェニックスでバスケットボールをプレーするためにアメリカに来ました」、と。)


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