A Place In The Suns

29 teams and ONE – Phoenix Suns

Posts Tagged ‘Goran Dragić’

This is Phoenix Suns Basketball

Posted by placeinsuns : 2010/05/30

5/17 (Mon) @LAL ●107-128
5/19 (Wed) @LAL ●112-124
5/23 (Sun) @PHX ○109-118
5/25 (Tue) @PHX ○105-116
5/27 (Thu) @LAL ●101-103
5/29 (Sat) @PHX ●111-103
5/31 (Mon) @LAL 9:00 ET


  前半は離された。アーテストが決めていたせいもあってとにかくディフェンスが良くない。ことごとくワイドオープンの選手をつくってしまっていた。緊張か疲労か、足が動いていなかった。3Q、スターターが入ってますます離され、遂にGame 5と同じ18という絶望的な点差になった。3Q終了時で点差は17。12分で17点差をサンズは追いつき、追い越さねばならなかった。会場にいたファンでさえも静まり返り、誰もが心のどこかで終わりを覚悟した。

  4Q。どんな状況でもローテーションを崩さないジェントリーはベンチ4人とアマレをコートへ。開始40秒ほどでドラギッチがジャンパーを決めた後、ブヤチッチとドラギッチがトラッシュトーク。ブヤチッチがドラギッチの顎に肘を入れてフレグラント。全く必要のない場面での肘うちだった。レイカーズにとっては。

  しかしサンズにとってはこの肘うちは大きな意味をもたらした。それまでは水を打ったように静まり返っていたU.S. Airways Centerのオレンジ一色の観客は、その肘うちがスクリーンに映されるや否や尋常でない音量で歓声を送り始め、ベンチはそれに応じて覚醒した。

  ドラギッチはフレグラントのフリースロー2本、そしてインバウンズからのプレー、更にはその次のプレーでもレイアップを決め、開始90秒で8点。点差は一瞬で一桁へと戻った。その後も一気に攻勢に出るサンズ。アマレの活躍もあって16-4のラン。4Qが半分終わる前に、17あった点差はわずかに5。Game 5同様、ふたたび大量点差を一気に引き戻してきたベンチをジェントリーはその後もコートに置き続けた。あと5点。時間はまだ6分ある。十分に追いつける点差だ。

  だが、バルボサとドラギッチがスリーを1本ずつ、ショットクロックがまだ進んでいない状況で外したことにより、無情にも流れは逃げていってしまう。我慢の展開を待っていたのはコービー・ブライアント。このあと悉くジャンパーを決められ、或いはファールを奪われてしまったサンズはいつまでも5点差を追う展開に持ち込まれてしまい、点差はそのままに時間だけが変わっていく。残り3分でスターターが戻るも刻一刻と迫るシーズンエンド。数々の修羅場を潜り抜けてきたナッシュとアマレが、コービーのシュートが外れればいつでも追撃ができるようにと必死につなぐが、この二人からひとつずつ土壇場で出てしまったターンオーバー二つ、そしてヒルの必死のチェックもむなしく決められてしまった残り30秒、5点差の場面でのコービーのフェイダウェージャンパーにより勝敗、シリーズの行方、そして2009-10シーズンのサンズの結末が決まった。ナッシュはスリーを決めて必死に追いすがるが、もはや万事休す。あと3点で運命は変わっていたかもしれない。だがその3点は遂に埋まることはなく、2010年のサンズは終わりを迎えた。

  これで今季の全試合が終了した。今季、サンズは最後の最後まで素晴らしい”Phoenix Basketball”を展開した。10人のローテーション、日替わりのヒーロー、そしてチーム・ケミストリー。個々の能力は決して高くはない。恐らくカンファレンスファイナルまで進んだ4チームの中ではもっともタレントの少ないチームといえるかもしれない。それでもサンズはここまで辿り着き、バスケットボールがチーム・スポーツであることを体現した。このメンバーで最後まで来れて本当に良かった。結果には決して満足してはいない。していないが、素晴らしいシーズンだった。それにまだ改善の余地、成長の余地はいくらでもある。来季はきっと、もっと強くなる。そう確信させてくれるゲームを最後までしてくれた。

  これからサンズは長いオフシーズンに入る。今季の余韻に浸る間もなく、山積している問題を一つ一つ解消していくことになる。その過程で何人かはチームを離れることになり、また新しいメンバーが加わることになるだろう。変化の激しいNBAにおいて、ずっと同じチーム、同じ仲間ではいられない。いずれチームは変わっていく。それでも私は今の13人を忘れることはないだろう。Go Suns. 長いようで短かったフェニックス・サンズの2009-10シーズンは、64勝34敗、頂点まであと6勝足りずに幕を下ろした。

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“10 fingers make 2 fists” – 「サンズのベンチ」復活、残り6勝

Posted by placeinsuns : 2010/05/26

5/17 (Mon) @LAL ●107-128
5/19 (Wed) @LAL ●112-124
5/23 (Sun) @PHX ○109-118
5/25 (Tue) @PHX ○105-116
5/27 (Thu) @LAL 9:00 ET
5/29 (Sat) @PHX 8:30 ET
5/31 (Mon) @LAL 9:00 ET


  ここ数年、サンズのベンチが出ている時間帯は不安でたまらなかった。「逆転されないでくれ」。バルボサしかいない得点源、貧弱なディフェンスにどうしようもないミスの数々。ナッシュが休むという以上の意味はそこにはなかった。プレーオフともなれば尚更で、スターターが40分以上の出場を強いられることは珍しいことではない。当時はこんな時が来るのを想像さえしていなかった。

  スターターの調子は決してよくなかった。彼らは専らオフェンス専門軍団。ウォーリアーズ出身のJ-Richも含めれば、「120点とられても140点とって大勝する」という前提でチーム作りが進められた時代を過ごしたものばかりだ。シュートが入らなければリズムがつかめないのは当然のことで、だからこそ安定した戦いが求められるプレーオフでは弱いと言われ続けた。実際、バスケットボールは5人しか出られないスポーツ。5人のうち2人のシュートタッチが良くなければオフェンスは上手くいかない。過去のサンズに今のスターターが入っても恐らくこのとおりの試合しかできず、今日の試合は落としていただろう。

  しかし今、フェニックス・サンズは10人でバスケットボールをしている。10人のうち何人かの調子が悪くとも、他の5人がカバーできる。今日はそんな試合だった。素晴らしいゾーンディフェンス、誰でもインサイドに飛び込んでリバウンドをとりにいくハッスルプレー、そしてどこからでも点が取れるオフェンス。ベンチの5人、ドラギッチ、バルボサ、ダドリー、アムンドソン、フライは今日のサンズの116得点のうち実に54点をあげ、+/-の合計は実に+69にのぼった。スターターの合計が-24だったこと、更にベンチは4Qの大半をレイカーズのスターターを相手に戦っていたことを思えば、実に恐ろしい数字である。

  そして、このベンチの調子を象徴するのがフライの復活。ここまで17本連続でFGを外し、NBAプレーオフ記録に迫らんばかりになっていたフライが遂に帰ってきた。2Q残り7分でバルボサの絶妙なパスを受けて放ったスリーが入ると、瞬く間に3本のスリーを沈めて完全復活。バルボサと共にベンチのスコアリングリーダーとなる14得点を叩き出し、スリーの調子がなかなかあがらないチームを救った。「今日は出場させない方がいい」という周りの雑音にも負けず、我慢して使い続けたジェントリーの期待に遂に応えた。

  2Q, 3Qの得点の半分がコービーというまさにコービー一辺倒のレイカーズに対し、10人全員でプレーしたサンズ。今季のサンズのバスケを象徴するような試合だった。これぞバスケットボール、これぞチームプレー。

  第3戦のアマレ、第4戦のベンチ。初めの2戦で欠けていたピースはホームの2戦で揃った。これで五分、2勝先取の3戦マッチ。ここからが本番だ。残り2勝でファイナル、頂点まで残り6勝。

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NBA, where Goran Dragić happens. – ドラギッチ、24歳の初試合。あと9勝

Posted by placeinsuns : 2010/05/08

5/3 (Mon) @PHX ○102-111
5/5 (Wed) @PHX ○102-110
5/7 (Fri) @SAS
5/9 (Sun) @SAS 8:00 ET
5/11 (Tue) @PHX 10:30 ET
5/13 (Thu) @SAS TBD
5/16 (Sun) @PHX TBD


  あまり安っぽく「感動」という言葉は使いたくはないが、今日は本当に痺れた。感動した。ツイッターを見ていただくとより臨場感があるかもしれない(若干狂乱状態だったことも含めて)。

  1Q。スロースタートに加えてレフェリーも何となくスパーズよりのコールが目立つ。フリースローが決まらない分何とかついていくが、1桁差にして次のクオーターにつなぐのが精一杯。そうしてベンチに期待をかけた2Q、ベンチはいきなり11点を持っていかれ、かろうじてヒルがつないでいる状態。18点差で相手のホーム、サンアントニオ。まだ2Qだが、その前のCLE@BOSが脳裏をかすめる。ドラギッチではオフェンスが上手くいかない。そう、ドラギッチでは。

  たまりかねてジェントリーがナッシュをまだ前半残り8分もあるのに戻す。ナッシュ、バルボサ、リッチ、ヒル、アマレのスモールラインナップ。信じられないことにこのオフェンス重視のメンバーで、ここからサンズの「ディフェンス」が機能し始める。ミスタイプではなく、ディフェンス。5分半もの間スパーズにFGをただの1本も許すことなく過ごしたサンズは、オフェンスでは確かにもたついた。とはいえ5分間もナッシュが出ていればそのうち調子は上がってくる。結局19-5の長く、大きいランを喰らわせて6点差で前半終了。

  3Qはさすがスパーズ、やはりジノビリ。前半ラストにジャンパーを時間ギリギリで放り込んだジノビリが、ディフェンダーが密着しているにもかかわらずジャンパーをことごとく決めてくる。一方のサンズもFTをきっかけにようやく調子を上げてきたナッシュがシュートを入れ始め、アマレも自分でこそ点を取りに行かないが周りにナイスパスを連発。両者譲らずに行くか、というところで3Q残り2分、ようやくJ-Richとナッシュのジャンパーで3点差にしたところでナッシュはベンチへ。2Qの出場時間を考えればここは下げざるを得ないが、厳しい局面。このままずるずる持っていかれてしまうのでは…ボナーのスリーが決まった時に誰もがそう思ったのではないか。しかし、ここでドラギッチはしっかりスリーを決め、J-Richも踏ん張って71-72、1点差。

  4Qが始まる。出ているのは今日調子が悪く、しかもいつも通りのローテーションを取れなかったベンチ。リズムが取れていないのではないかという不安がよぎる。いきなりドラギッチが中に入ってピポットを使ったフェイクからレイアップ。ロンドのような動きをすると、またしてもチェックの入ったジャンパーを決める。おお、調子いいじゃんゴラン。バル坊がそのあとスリー含む2連続得点でスコアは80-76と4点リード。

  The Time Has Come. その場にいたサンアントニオのファンはおろか、スパーズのメンバーもサンズのメンバーも、ポポビッチHCや「ミスを恐れるな。自信を持て。」と送り出した当のジェントリー、恐らくその試合を見ていた誰もが気づいていなかっただろうが、歴史はすでに変わり始めていた。ドラギッチはこの2本に続き、レイアップ、スリーを立て続けに入れる。おいおい現実なのかこれは(夢なら覚めんでくれ)。まだ続く。ジョージヒルの腕に引っ掛けてファールをもらいながらスリー撃って…Swwwiiish!! ウォー!! FTも決めてなんと4点プレー!!!(自分をつねる…うむ、確実に痛い)。更に魅せる。ダンカンにつっかけながらのレイアップ!! 迫り来る白の背番号20、ジノビリの上からスリー!! (もう何がなんだか分からんがとりあえず)ウォー!! パーカーを抜き去って再びレイアップ!! (スコア?スコア見てなかった!100-86!ウォー!!)

  ナッシュが同じことをしても十分驚く。だがこのサンズのPGはナッシュでも、キッドでも、KJでもない。紛れもなくスロベニア出身のPG、Goran Dragićだ。72-73と1点リードされた4Q開始時から実に32-17のラン。このうち、スロベニア出身の若きPGがたたき出した得点は実に20。1人でスパーズを、しかもBIG 3を手玉に取りながら完封した。極めつけはこの時間帯、ヒルを除き全員がベンチ(バルボサ、ダドリー、フライ)だったこと。アマレもナッシュも、J-Richでさえいない。いたのはベンチの先輩バルボサと、リーダーのヒル、そして2人の若手(ダドリー、フライ)。相手は3回もファイナルを制したパーカー、ジノビリ、ダンカン。一昨年スパーズによってニ巡目45位でドラフトされ、つい前日に24歳の誕生日を迎えたばかりのこの選手は、殿堂入りが保証されているような選手たちが巣食い、フェニックス、そしてスティーブ・ナッシュがここ数年にわたってことごとく涙を呑んできたサンアントニオ・スパーズに対して、堂々たる、素晴らしい、本当に素晴らしいプレーをした。最終スコアは110-96、ゴラン・ドラギッチは、たった12分の間、それも試合の最後の12分間に23得点をマークし、出場時間17分半、26得点(FG: 10-13, 3pt: 5-5)、3リバウンド、2アシスト、1ブロック、ターンオーバーはゼロという成績を残し、サンズにとって宿敵と呼ぶことさえおこがましかったスパーズを敵地サンアントニオで崖っぷちに追いやった。

  “The night a legend was born”。今日NBA.comのトップに出たこの見出しは、ドラギッチのものではない。しかし、気が早いかもしれないが、将来この日がこう呼ばれることを願ってやまない。最後にこちらも気の早いWikipediaから、試合後のインタビューの一節を引用することにしよう。

After the game, Dragić was quoted as saying, “I am Goran Dragić, from Slovenia. I come to USA for play Phoenix Basketball.”

(試合後、ドラギッチはインタビューに対しこう語った。「私はゴラン・ドラギッチ、スロベニア出身です。フェニックスでバスケットボールをプレーするためにアメリカに来ました」、と。)


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