2011/12/26 | v. New Orleans | (0-0) | ●85-84 |
2011/12/28 | v. Philadelphia | (0-1) | ●103-83 |
2011/12/30 | @ New Orleans | (2-0) | ○93-78 |
2011/12/31 | @ Oklahoma City | (4-0) | ●97-107 |
TOTAL: 1-3 (.0250)
ウエスト同率11位、パシフィック同率4位
怪我
・Grant Hill (右膝の痛み、開幕前から。Day-to-day)
・Martin Gortat (左手親指骨折、開幕前から。Day-to-day)
・Steve Nash (肋骨打撲、12/30から。Day-to-day)
異動
・12月29日にMichael Reddと契約(出場には二週間ほどかかる見込み)
66試合を3か月に凝縮するというそら恐ろしい日程の中では、相手を見る限りかなり楽な部類に入る一週間のはずだった。結果はご覧のとおり見るも無残と言わざるを得ない。原因は…
オフェンス編
・スリーポイントシューターが軒並み不調
・ナッシュの不調
・(結果として)ピック&ロールの使用頻度が激減
この4試合、初戦以外はいずれも大差の試合であったにもかかわらず、ガベージタイムになっても全く外のシュートが入らない。
昨シーズンまでのサンズのオフェンスは、ナッシュとビッグマンのピック&ロールがオフェンスの起点。ナッシュというパスとシュートに著しく秀でたPGがビッグマンとともにインサイドへ切り込み、寄ってきたディフェンスの隙間を縫うが如く内へ外へ自在にパスを出す。ナッシュ個人のバリエーションが多すぎてディフェンスは反応できず、かといってナッシュへのプレッシャーを緩めると即座にジャンプシュートが入る、というところにサンズのオフェンスの恐ろしさがある。
今季は第一にパスを受ける側が、スリーは水モノであるという点を考慮してもなお絶不調。外の3ptシューターがことごとくオープンショットを決めるからこそディフェンスはピック&ロールにそうおいそれと人数を割くわけにいかず、結果として敵陣ペイント内をビッグマンとナッシュが支配するという状況ができる。
だが、外に脅威がなければ話は違う。対ホーネッツの開幕戦、とくに2Q以降はピック&ロールに対してあからさまにディフェンスを中に集めてナッシュのパスを封じていた。次戦のシクサーズはもっと単純に、ナッシュに対するプレッシャーを極端に強くしてピック&ロール自体を封じにかかった。いずれも外が当たっていればとても敵わない戦術であるはず。
第二に、ナッシュ自身のシュートタッチが悪いことも災いしている。
ナッシュのピック&ロールが怖いのは、いつシュートを放たれるか分からないところにある。ピックによりスペースを作られた直後か、あるいはドリブルペネトレイトする途中か、ベースラインを走っているときか。ナッシュがフルスピードでインサイドに入ると、彼を止めるためだけにディフェンダーが2人以上必要になるため、多少外が当たらない日でも攻撃が途切れることがなかった。ディフェンスが厳しいなら、ピックを使って自らのマークマンをビッグマンに変えてしまい、あとはアイソレーションをかけてタイミングを計ってフェイダウェイ。
今季はこれがうまくいかない。結果、相手はわざわざナッシュにディフェンスを割かなくなるというわけだ。
更に加えて、本来ならロールしてレイアップを決めに決める役のゴータットも、現在親指の骨折が響いているのか全くインサイドへと切り込めない。結果、どこをとってもピック&ロールのメリットは少なく、ディフェンスとしても対処しやすい。他方サンズは昨季までほとんどの攻撃をピック&ロールに頼ってきているため、突如としてセットプレーができるようになるはずもなく、ウォリックの1 on 1 にすがるハメになっている。これで勝つのは難しい。
ディフェンス編
・ボールへのプレッシャー不足
・トランジション・ディフェンス
・無気力?
ディフェンスシステム自体は、キャンプ期間があれほど短かったにもかかわらず、Elston Turnerをディフェンスコーチに招聘したことによりかなり改善の跡が見られる。あからさまにフリーでシュートを打たれることはだいぶ少なくなってはいる。ただし…
第一に、ディフェンスがついているにもかかわらずジャンプシュートが決まることが多い。他チームの試合では明らかに無茶と判断できるようなシュートがよく入るという印象を受けた。これは試合をおうごとに徐々に改善されつつあるように思える。
第二に、速攻に対するディフェンス。特にセカンダリー・ブレイク。「リムに突っ込んできた選手を手前で止めることに成功。しかし後から来たシューターがボールをもらい、悠々とフリーの3ptを決める」という場面が目につく。3人で速攻を止めることそれ自体は昨季の惨状を思えば称賛に値するのだが、4人目、5人目が速攻に対するヘルプに来たり、或いは明らかに外からのシュートがないビッグマンをマークしながら戻ってしまうのはいただけない。チーム練習が足りていないため仕方がないのだが、悠長なことを言っていられるようなチーム状況でもない。
第三に、一部の選手の集中力にも疑問がある。ナッシュがスティールされ、自分はその瞬間一番味方のリムに近いところにいる。にもかかわらずなぜ審判にアピールをしているのか、理解に苦しむ。アピールしたところで、百に一つもコールが覆されることはない。ならばなぜ止めにいかないのか。
或いは、相手のシュートに対するディフェンスをほとんど行わずに速攻へ走り出す、という場面も散見される。行き詰った場面での速攻は流れを変えることもしばしばだが、相手に点を取られながら点差を縮めることは不可能。ディフェンスが先、という精神が根付いていない。
以上のように、昨季よりもディフェンスの面ではやや期待できる反面、オフェンスの惨状は目を覆わんばかり。セカンドユニットではさっぱりボールが回らないのも今まで通り。「パニックボタンを押したわけではない」とはいえ、レッドの獲得はチームのオフェンスが崩壊していることと無関係ではなかろう。シクサーズ戦の大敗を見て、絶望したのは私だけではないはず。
欠点ばかりをあげつらったが、ロビンやマーキーフ・モリスの活躍など若手に明るいニュースが多い。昨季の「年齢は高いが一向に勝てない」に比べると、だいぶ穏やかに観戦できるのも事実。次回はそのあたりについてちらほらと…
以下、最近の所感(天気予報は…)
・シャノンはレッドと契約した日は少しマシなプレーをした。どうも勘違いだったみたいだ。オフェンスは「雨、ところによっては一時晴れ間が…」くらいのもの。ディフェンスは常時大雨。
・「ハイ!ジェントリー先生!シャノン君を15分以上出したら負けフラグだとおもいまーす!」
・フライはリバウンドを取るようになった。が、こちらもディフェンスは常時大雨。自ら雨乞いをするようなおバカなプレーをして、しばしばジェントリー先生の雷が落ちている。
・ナッシュ、ハキームも安定の大雨。ハキームは15点以上とらないとただのお荷物。
・レッドに期待しすぎるのは…ほかのチームが開幕まで取らなかった選手ですからねぇ。この子もディフェンス大雨。
・サンズみんなで雷雨のよう。サンズなのに。水不足の心配はなさそうですね(キリッ
・プライス落ち着け。とくにディフェンスではスティール狙いすぎ。
・キーフいいよキーフ。プレーオフあきらめるなら先発で出そうよ。新人王狙っちゃおうよ(ぉ
・そのキーフちゃん、本当にピック周りのことがまるでダメ。オフェンスもディフェンスも。「局所的な雷雨」。ご愛嬌ですな、勉強勉強。
・ロビンはどんどん渋く、目立たないほうへ。スタッツに表れない働き。こういう選手好きです。常時小春日和。
・…オラジュワンの指導は?ドリームシェイクは?いや、いいプレーはするんだけどさ。
*今年は特に目が回るほど忙しく、いつも以上に更新が遅い、或いは無くなることが予想されますが、どうぞ生暖かい目で見守ってください。