A Place In The Suns

29 teams and ONE – Phoenix Suns

Archive for 2010年7月

アマレからの手紙

Posted by placeinsuns : 2010/07/20




親愛なるフェニックスの人々へ

  もう既に多くの皆さんがご存知の通り、私のフェニックス・サンズでの8年間のキャリアは終わりを告げましたが、最後に、フェニックスに住む人々、そして素晴らしいサンズのファンの方々へ、キャリアを通じて応援し続けてくれたことに「ありがとう」と言いたいと思います。選手がチームを変えることはプロバスケットボールのビジネスの一部で、サンズの組織、チームメイト、コーチング・スタッフ、そして多くのファンから離れるのは辛い、と簡単に言ってしまうと、私の本当の気持ちは伝えることができないのです。

  あなた方全員に知っておいて欲しいのです。私は、ありがとうという気持ちと、そして、フェニックスの人々、コランジェロやサーバーの一家、チームメイトやコーチから長年の間いつも感じていた応援に対する、温かい思い出と感謝の念を胸いっぱいに抱きながら、フェニックスを去るということを。

  ここにやってきたとき、私はまだ19歳の子供でした。ここで、私は一人前の大人になりました。ここで、私の娘たちは生まれました。ここで、この先も大切にしていきたい友情が芽生えました。

  さようならを言うつもりはありません。ただ、いつも私の家族の一部だと思っている素晴らしいフェニックスの人々へ。また、いつか。


WITH LOVE AND RESPECT

AMAR’E



  アマレがアリゾナの地元紙、Arizona Republicに出した1ページ広告より。かなり意訳しています。

原文のバックのバスケットコートの写真をよーく拡大してみると分かるのですが、「アメリカ・ウエスト・アリーナ」時代のホームコートです。

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The End of an Era – Farewell, Leandro!

Posted by placeinsuns : 2010/07/14



  昨日はバル坊の放出のニュースから現実逃避するためにサラリーキャップシリーズの更新なんぞをしていましたが、避けて通るわけにもいかんですし…。

  カンファレンスファイナル第6戦のロッカールームをチームメイトよりも一足早く出た、という話を聞いて、少なからぬ人がこの時が来るのを予感し、恐らく本人も覚悟していたのでしょう。決してケミストリーを乱すような性格ではなく、むしろ積極的にチーム内の誰とも関わっていくような彼が、何故仲間が「来季こそは」と涙している脇を足早に通り過ぎて行ったのか。


  2003年のドラフト、当日のスパーズとのトレードで彼はサンズに入団。当時からそのスピードが注目を集めていました。当時を振り返って思い出してみると…「スパーズの外人ドラフトだからきっとアタリ」という下世話な評価をしていた記憶があります。1年目はサンズが再建中のチームであったこと、スターティングPGのマーブリーがニックスに移籍したこと、またダントーニHC就任によりオフェンスがアップテンポになったことにより、先発として多くの出場機会を得ていました。このときは「28位の掘り出し物(ほらやっぱり)」という評価でしたが、経験不足もあったのでしょうかあまり安定しませんでした。オフシーズンには田臥との第3PG争いなんていう話題もありましたね(PGとしての資質は、外国人だということを除いても最後までイマイチでした)。ベンチからの出場となりましたが、FAで加入したナッシュ、Q-Rich、遂に開花したJJというバックコート陣の前に、出場機会はあまり多くはありませんでした。好不調の波が激しいプレーは変わらず、そのためかプレーオフでは出場しない試合もあったほどです。

  才能の片鱗を見せ始めたのは翌シーズン、2005-06になり、ダントーニHCの兄であるDan D’Antoniがアシスタントコーチとしてつきっきりでバルボサの指導に当たるようになってからでした。このオフにJJとQ-Richのどちらも失ったサンズはラジャ・ベルをFAで入れたものの、バックコートが圧倒的に薄くなってしまいました(現にSFは最後まで先発が定まりませんでした)。そのためにベンチ出場ながら多くの出番が回ってきたバルボサは期待に応えます。彼のレイアップがハイライト動画に取り上げられるようになったのもこの辺りからです。怪我に苦しみながらも、爆発力をそのままに安定した活躍もできるようになりました。特に先発SGのベルがディフェンシブな選手であったこと、更にディアウがセンターまで守れる体格を持ちながらPGをつとめることができたことが、サイズ不足でディフェンス面に難がある彼に幸いしました。「流れを変える選手」として、プレーオフでも数少ないベンチとして存在感を見せつけます。人懐こい笑顔と、誰にでも好かれるその性格からファンからも愛される存在になりました。

  2006-07シーズン、遂に怪我で前シーズンを完全に棒に振ったアマレが復活して、2000年から2009年の「最強チームベスト10」にも選ばれるほど凶悪なチームとなったサンズは、「ただでさえ走りまくるチームだが、更にバルボサがそのスピードを加速させている」超攻撃的なチーム。バルボサ自身はこの年、ファストブレイクからの得点を量産し、ショットクロック残り20秒でリムに突っ込んでレイアップした次のオフェンスでは、同じショットクロック残り20秒で今度はナッシュからのロングパスを受けてコーナーでスリー、はたまたペースダウンしたかと思いきやチェンジ・オブ・ペースからディフェンダーを抜き去って、ビッグマンと衝突しながらアンドワンというような恐ろしい速さのオフェンスを展開。ドリブルしているバルボサに、大概の相手のディフェンダーは(ボールを持っていないのに)全力疾走でも追いつけないという有様で、ナッシュ、ベル、マリオンとの競演は正に”7 Seconds Or Less”そのものでした。チームメイトのカート・トーマスがハーフラインを超える前にバルボサがレイアップを決めて戻り始めているなど、当時は別に珍しくありませんでした。このシーズンのバルボサの平均18.1得点は、リーグトップのオフェンスチームであるサンズの中でアマレ(20.4)、ナッシュ(18.6)に次ぐ3番目。ナッシュはファールゲームでの得点がありますので、実質アマレに次ぐスコアラーでした。更にアウトサイドシュートの精度も落とさず、43%という高確率のスリー、また腕の長さを活かしたスティールも1試合平均1.2を数え、1位票127の内101票を獲得、満点635得点中、578得点という圧倒的な支持でNBA Sixth Man Awardを受賞。受賞当時、プレーオフ1回戦の相手だったコービーのインタビューが面白いので、振り返ってみましょう。

(バルボサをどう止めるかについて聞かれて)「サッカーボールを与えるね。ブラジル人はサッカーをすべきだ。バスケじゃない。」

(Game 2後のインタビューで、あるプレーについて)「その時、彼にはスマッシュ・パーカーがついていて、スマッシュはまるで彼との間に5フィートの緩衝材をつけているかのようだった。」「俺はラジャ・ベルのマークのためにコーナーにいた。見てみると、バルボサはハーフラインにいる。スマッシュはスリーポイントラインに下がっているところだった。(ラジャ・ベルに)向き直ると、あの坊やはもうリム目前だった。俺は『何だこれは…』という気分だった。」

ついでにシックススマン賞受賞当日に唯一否定的な(?)発言をしたフィル・ジャクソン。Brazillian Blurと呼ばれていることについて、「随分弱々しいニックネームだ。」「もう少しマシな呼び方はなかったものだろうか、Blitz(電撃)でもいい。Blur(瞬き)では彼の速さも表せはしない。彼は実際、もっと速い」

  プレーオフでは結局セミファイナルでスパーズ相手に(アマレとディアウの不可解な出場停止もあり)敗れてしまいますが、バルボサは最後まで大活躍を続けました(勝負弱いなどの非難はありましたが…)。

  カート・トーマス、マリオン、ベル、ディアウ…次々とチームを去り、変わっていくチームメイト。それでもバルボサはその後も変わらぬ活躍を続けます。しかし、2008年のダントーニ退陣が、他の誰よりも彼にとって致命的なものとなりました。スタッツの上ではさほど変わらずとも、オフェンスのペースが落ちたことにより彼は自らのスピードを活かしきれなくなり、逆にディフェンス面での「サイズ不足」という、彼自身にはどうしようもない欠点が露呈してしまいます。テリー・ポーターとシャックの時代も相変わらず高得点をマークし、また不満を口に出すようなことはありませんでしたが、どこか居心地の悪そうな、窮屈なプレーが目立つようになりました。ジェントリーがHCになってようやく彼の時代が戻ってきたかと思われましたが、2009-10シーズンではオフにブラジル代表としてプレーした時の怪我が響き、出場したのは44試合。ドラギッチ、ダドリーが成長し、彼の穴埋めをしていたことをを喜ぶ反面、健康体でいられない自分に苛立っているシーンも見受けられました。そして戻ってみると、彼を待っていたのはダントーニが築いた、慣れ親しんだラン&ガンスタイルではなく、また隣にいるのもナッシュではありませんでした。新たなローテーションで、ベンチメンバーの中で結果を出そうとして1オン1から空回りする場面も多い日々。どんなメンバーとも仲は良かったものの、プレー自体は孤立するシーンも目立ちました。それでも2度目の怪我から復帰してわずか1ヶ月で自分の役割をきちんと理解し、プレーオフでは短くなった出場時間内でも、ドラギッチの隣できっちり周りに合わせたプレーをし、ゾーンディフェンスを理解していました。ハイライトはドラギッチが4Qに23得点をあげて勝利したスパーズとの西セミファイナル第3戦。ドラギッチのプレーをサポートし、得点を取ることに集中させながら、彼自身も4Qだけで2桁得点をあげて逆転勝利に貢献。レイカーズ戦でも未熟なドラギッチのサポート役に回る一方、必要な時に点を取りにいくというスタイルでチームに貢献しました。

  しかし、冒頭のように、彼はナッシュがインタビューに涙している中、足早にロッカールームを去っていきました。出場時間平均17分で6ミリオン以上の契約、怪我もち、もう若手とは言いがたいサイズ不足のSG。方やまだルーキー契約下の、将来有望で十分な爆発力を備えているPGに、どこでも守れるスリーポイント成功率がリーグトップクラスのSF。互いに素晴らしいケミストリーを築いたHCや仲間が語る「来季こそは」。キャリアの大半を同じチームで過ごしてきた戦友、そして親友ナッシュが涙ながらに語るチームの将来―でも、そこに自分はいない。彼は恐らく理解した上で、そんな中に加わって自らも将来を見ざるを得ない、そんなインタビューを受けたくなかったのかもしれません。だからこその、早い別れだったのかもしれません。

  このトレードにより、2004年の誰もが愛した「シンデレラチーム」からサンズに在籍している選手はナッシュただ一人。2006-07の「最強チーム」からサンズで活躍しているのも、ナッシュのみ。「ラン&ガン」、そして「7 Seconds Or Less」の時代は、このオフ、このトレードで完全に終焉を迎え、既に新たな時代が始まっています。来季がどうなるかは分かりません。これが良い変化なのかも。バルボサの新天地での活躍を祈ります。でも互いの未来を見る前に、あの人懐こい笑顔を忘れる前に、彼のいないサンズのベンチを見る前に、一言だけ。「ありがとう、バルボサ」


It is a mistake to try to look too far ahead. The chain of destiny can only be grasped one link at a time.
– Sir Winston Churchill  

(遥か彼方を見ようとするのは過ちである。運命の鎖は一度にひとつの輪しかつかめない。―2010年ウエスタン・カンファレンス・ファイナル、サンズにとっては崖っぷちのGame 6の試合開始前に、コーチのダン・マーリーがロッカールームのホワイトボードに引用した言葉より)

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サラリーキャップとは?更新分 – 制限つきFA

Posted by placeinsuns : 2010/07/13


  サラリーキャップとは?の更新分です。今回からホームの記事に更新した分を載せて、若干通読しやすくしてみました。誤字脱字、間違いの指摘はいつでも大歓迎です。最近はLarry CoonさんのNBA Salary Cap FAQをまるまる訳している部分が増えてきてしまいました。。当初はそうでもなかったのですが…ちと長いですしサンズには関係ないので、「続きを読む」からどうぞ。


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ターコルーとチルドレス合意間近。バルボサはトロントへ。

Posted by placeinsuns : 2010/07/12


  単なる噂かと思いましたが、既に合意間近とのこと。チルドレスはホークスとのサイン&トレード、ターコルーは‥ドウェイン・ジョーンズとバルボサとのトレードだそう。

  とりあえず‥チルドレスは5年34ミリオンだそうです。どんな時代にも長期契約はリスキーではありますが、彼のような優秀なディフェンダーに払うなら悪くない値段。ヒルの引退後を見据えての補強でしょう。一方のターコルーは正直疑問。平均10ミリオンオーバーの契約が4年残っている選手を引き取る意図が見えません。当然スターティングPFでしょうが、カルデロンと上手くやれなかった彼がナッシュと共存できるのでしょうか。。

  で、ラインナップは以下のようになります。

PG: ナッシュ、ドラギッチ
SG: J-Rich、チルドレス、(→バルボサ)
SF: ヒル、ダドリー、クラーク
PF: ターコルーウォリック、(Lou)、(→アマレ)
C: ロビン、フライ、コリンズ

  ロスターはこれでほぼ完成でしょう。どうしてもフィジカル面に強いPF不在が目立ちますが。。ディフェンスはアール・クラークが担当するんでしょうか。或いはフライとか?

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アマレのサラリーとサラリーキャップ

Posted by placeinsuns : 2010/07/07


  一応このブログはサラリーキャップ解説ブログでもあるので、アマレの契約の詳細について…。とりあえず感想は心の整理がついてからにして、まず決まりきっていることから始めます。細かい話はどーでもええねん!という方はとばしちゃってください。

  NBAでは、リーグ全体で選手個人の契約の最高額が決められています。NBAの在籍年数に応じて最高額は決められており、これによると、2009-10シーズンは在籍年数0~6年の選手は$13,520,500、7~9年の選手は$16,224,600、10年以上の選手は$18,928,700(18.9ミリオン)がサラリーの上限となります。一方でTracy McGradyやKobe Bryant、Jermaine O’Nealなどは20ミリオンオーバーのサラリーを受け取っています。アマレも契約額を96ミリオンジャストとして計算すると、初年度は$16,551,724となり、リーグ全体の最高額をオーバーしています。これがどういうことかというと…

(i) この最高額は、前年度のサラリーの105%を下回ることはない
  つまり、リーグ全体で取り決められている最高額と前年度のその選手のサラリーを1.05倍したものとを比較して、高い方がその選手の最高額となる、ということです。

(ii) 最高額に拘束されるのは複数年契約なら契約の最初の1年のみで、その後は拘束されない。
  つまり、最初の1年さえリーグ全体の最高額か前年度のサラリーの105%を守っていれば、翌シーズンからのサラリーはそのルールには拘束されません。但し、各シーズン間の昇給率にも上限があるため(後述)、全く自由に金額を決定できるわけではありません。

  T-Macもコービーもジャーメインも、いずれも最高額を超えたサラリーを受け取っているのは以上のような理由によります。延長契約に関するルールはまた少し違いますが、ただでさえ細かい話なのでまたの機会に。そのうちサラリーキャップとは?に書こうかと思います。

  次に昇給率について。NBAの選手の契約は、複数年契約の場合初年度のサラリーについては、最低保証額以上の金額で、上述の最高額を超えない限りかなり柔軟に決定することができますが、2年目以降は上限の額が「前年度の契約+
初年度の
額の一定の割合(昇給分)」に拘束されます。例えば昇給率が契約各年に一定の5%の選手の契約初年度のサラリーが$10,000,000(10ミリオン)なら、2年目のサラリーは「$10,000,000+10,000,000*0.05」から$10,500,000、3年目のサラリーは「$10,500,000+10,000,000*0.05」から$11,000,000となります。この昇給率にもやはり上限があります。限界は、以下のように変化します。

(i) ラリーバード例外条項、アーリーバード例外条項を用いて契約した場合、10.5%まで
  3シーズン以上FAでチームを移籍したことがなくウェイブされたこともない選手(トレードは関係ない)が、
FAになる前の在籍チームと契約する場合
には、原則として在籍チームがサラリーキャップを超えても契約することができます。この例外条項を用いて契約する場合、昇給率は10.5%までとなります。アーリーバード例外条項はラリーバード例外条項の短縮版で、こちらは2シーズン以上のものになります。年数の縛りが短いかわりに、こちらは初年度のサラリーの上限額が少なくなっています。が、昇給率の上限は変わらず10.5%です。

(ii) そのほかの契約は、8%まで
  原則として昇給率は8%までです。FA選手が新たなチームと契約する場合にもこれに該当し、昇給率は8%までとなります。

  このほかにもルーキースケール契約、ギルバート・アリーナス条項に該当する制限つきFA選手、延長契約選手には別の規程がありますが、割愛します。

  最後に契約年数について。これも上限があります(以前は10年契約なんてのもあったのですよ)。

(i) ラリーバード例外条項を用いて契約した場合、6年まで
(ii) その他の契約の場合、5年まで


  以上のルールからアマレの契約額を分析すると、初年度のサラリーの最高額は、アマレの2009-10シーズンの$16,378,325の105%、つまり$17,197,241でサンズもニックスも共通で、昇給率、契約年数に差が出ます。これがサイン&トレードへのわずかな望みを残しています。

(i) ニックスの契約
  ニックスの場合、アマレの在籍チームではないので当然ラリーバード例外条項もアーリーバード例外条項も用いることはできず、昇給率は8%、契約年数は5年が最長となります。これに基づいてニックスの最高額を計算すると、契約初年度は$17,197,241で、昇給額は各シーズン$1,375,779、計5年$99,743,999(最終年の2014-15シーズンは$22,700,358)となります。これに対して実際の契約額は5年96ミリオン。ニックスが今年のFAに賭けているのは明白な事実ですので、合計額が同じならなるべく初年度の契約額を下げて、今年のキャップスペースを広げようと考えるはずですので、毎年の昇給率を恐らく上限の8%にして契約初年度(2010-11シーズン)のサラリーをなるべく下げようとするでしょう。この予測にしたがって、総額を96ミリオンちょうどとして計算すると、初年度は$16,378,325、昇給額は$1,375,779となります。

(ii) サンズの契約
  サンズの場合、当然ラリーバード例外条項を用いて契約することになるので、昇給率は最大10.5%、年数は最長6年です。これに基づいてサンズの最高額を計算すると、契約初年度は$17,197,241で、昇給額は各シーズン$1,805,710、計6年$130,269,103(最終年の2014-15シーズンは$26,225,793)となります。オファー額は5年96ミリオンでしたが、どのような内容だったかもはや推測することの意味を失ってしまったので割愛。恐らくサンズがFAを狙いにいきたい2011-12シーズンのみ契約額を若干下げていたかもしれません(但し最後の2年が出場時間を条件とした保証留保つき契約だったので、通常通り一定の昇給だった可能性が高いです)。一方、ニックスの都合に合わせて「2010-11のサラリーを下げる」ということで言えば、サンズと契約した後サイン&トレードをすれば、契約総額を変えずに$15,867,769まで初年度のサラリーを削ることができます。


  ニックスは現在サラリー総額が$18,637,294で、サラリーキャップが予想額どおりの56ミリオンになると、FAトップ3の誰かに大体16ミリオンと少しを使ったときに、サイン&トレードならミッドレベル例外条項に加えて更に6ミリオン近いキャップスペースを使って補強に乗り出すことができますので、ニックスとしてもサイン&トレードは「オイシイ」取引になります。見返りも恐らくデイビッド・リーの「両者サイン&トレード」とトレードエクセプション(勝手に発生するもので、ニックスとしては痛みはゼロ)か、単に二巡目指名権とトレードエクセプションならその価値は十分にあるでしょう。まぁサイン&トレードにしなくても5ミリオンと少しのスペースが残るのですが。。まぁいずれにしても、サンズとしてはトレードエクセプションを得ることができれば、トレードでかなりの補強をする余地が残ることになります。

  何か尻切れトンボになってしまいましたが、遅いのでこの辺で寝ます。おやすみなさい~♪


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フライ残留決定!

Posted by placeinsuns : 2010/07/02


  ドラフトの件を忘れているわけではありませんが、取り急ぎ報告まで。チャニング・フライが5年30ミリオンでサンズと合意に達した模様。先にAmir Johnsonがラプターズと5年34ミリオン、Drew Goodenがバックスと5年32ミリオンで合意に達しているので、モタモタしていると価格が釣りあがってしまうところでした。とりあえずひと安心。

  これでアマレが消えても、キャップスペースはほぼなし。バル坊を指名権とトレードして見返りのトレード・エクセプションで大物FAをサイン&トレード、という計画もなくなりました。少しノビツキーとナッシュのコンビを見てみたかったのですが…キューバンが死んでも離さないであろうノビちゃんを狙いにいくより、フライと再契約したほうがはるかに無難でしょう。この契約額から考えるに、フライはミッドレベル例外条項を用いての契約になります。いくらかミッドレベルも残るでしょうが、恐らく1ミリオンと少しになるので大した補強はできません。因みにもう一人のFA、Louは2年間サンズに在籍しており、アーリーバード例外条項によりキャップを超えていてもミッドレベル近くまでは出すことがルール上は可能ですので、フライの契約が直接Louとの再契約に影響することはありません。もちろんアマレに大しては(言うまでもありませんが)ラリーバード例外条項によりキャップに関係なく最高額まで出すことができます。

  しかしバックスもラプターズも何を考えているのでしょうか。サンズファンの偏見入りまくりですが、フライに対してだって5年30ミリオンはちょっとリスキーなのに、アミールジョンソンとグッデンに5年30ミリオンオーバー…一気にほかの選手もサラリー要求を厳しくしそうな予感。

  ま、何だかんだ言いましたがとりあえず…Welcome back, Frye!!

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