A Place In The Suns

29 teams and ONE – Phoenix Suns

Game 12 – @ Charlotte

Posted by placeinsuns : 2013/11/25

連投と見せかけてなんのことはない、ただの書き溜めです。CATSというユニフォームからあまり強そうなチームとは思えませんが、現状サンズよりも順位は上(ドラフト順位は下だぜザマーミロ)。CATSはタンクチームとばかりも言えませんが、しかしメンツを見ても試合を見ても、タンクするにも苦労する東ってなんなんだろうなと憂鬱になります。元レブロンズとか元「ミッキーマウスとずっといる」の人のチームとか。西ならしたくなくてもタンクできるのに。去年とか一昨年のどっかのチームとかみたく。ニューヨークの2チームが思い切り足を引っ張ってタンクチームの邪魔をしているんじゃねえかこれは籠球界をあげたタンク防止のための陰謀じゃn***DELETED for Security Reasons***


<<試合について>>

2013/11/22 @CHARLOTTE BOBCATS

ヘンダーソンやウォーカーなどのスラッシャーに翻弄されたものの、復帰直後のアル・ジェファーソン以外にインサイドの駒がなく、我らがサンズ並みにミスも取りこぼしも多いボブキャッツにドタバタと勝利を拾った。お互い境遇は恐らく似ていて、ただ向こうはスターの卵ばかり、こちらはレン一人というのが印象的。今日はDNP!D!・N!・P!(本当に期待しているんだけどなぁ)。

試合を通してスリーが入っているからいいが、入らなければ非常に単調なオフェンスという、ブレッドソーを欠いてからのパターンの踏襲。今日はドラギッチがそれほど中に入っていかなかった(いけなかった?)のも一つの要因かもしれない。今日は相手のギアがまったく上がらなかったので大した問題にはならなかったが、少し勝負勘のあるプレーオフチームが相手なら、ミスを連発した4Q後半の前にとっくに仕留められていただろう。キングスとか。

なおフライの活躍は嬉しいが、はっきりいって本日はディフェンスの、個人攻撃すればマクロバーツ様の、おかげであったことは否めない。ストレッチ4が珍しいとはいえ、いくらなんでも見失いすぎだろう。


<<雑感>>

・ディフェンス
ディフェンスは
1, 一旦セットになったら(逆の例が4Q後半、ファストブレイクだらけ)
2, 1オン1から抜かれない限りは(逆の例が4Q後半、ウォーカーとヘンダーソンがやりたい放題)
3, インサイドでは
といろいろ条件は付くものの、タンクチームということを抜きにしてもレベルが高く、プレーオフクラスのチームにも引けを取らないと思う。

とはいえ今日の場合は、マクロバーツという外はないわ機動力もないわパワーもなければもちろんプレーメイクもないという実に中途半端な(失礼!)存在のおかげでフライがすっぽり隠せていた、どころか事実上の4対5だった、という特殊要因も大きい。とりあえずウエストの強豪と当たるまでは判定待ち。

・ターンオーバーとその位置
 一方オフェンス。ピックをかけても細身のフライが躱されてフリーが作れず、プラムリーだとミドルがない分読まれやすく、かといって1対1でスラッシュできるわけでもなく、インサイドにボールを任せられる存在がいるわけでもなく。結局、「決められなかったから渡す」式のパス回しが、浅い位置でのターンオーバーを誘発するケースが多い。

 ファストブレイクポイントがリーグ1位といえば聞こえはいいが、そもそもオフェンスが弱いからこそ、ターンオーバーやロングリバウンドからのファストブレイク中心にならざるを得ない、という意味もここには含まれている。ターンオーバーで簡単に得点を許していれば、当然の帰結としてファストブレイクの機会が減る。

→【打開策?1】 PG以外が起点となるオフェンス
 では。ターンオーバーをそもそも減らすか、しても戻りやすい位置のオフェンス、つまりPGが浅い位置にいるオフェンスのオプションを増やす必要があるのだが、現状PG以外に、もっといえばPGのピック&ロール以外にオフェンスを組み立てられない。ここでも結局ブレッドソーとドラギッチのダブルガードなら何とかなるのだが…。
 因みに、単なる推測の域をでないものの、この状況をマーカス・モリスが解消しようとしているのには非常に感心。しかしちょっとまだ難しそうではある。1Qではたびたびトライしていたが、4Qでは結局発揮されなかった。

→【打開策?2】 1オン1
 グリーンやマーカス・モリスが1 on 1 からミドルを決められるので、これらが入ればとりあえずついていける(今日の1Qが典型)。ダメでも独り舞台なので、次のディフェンスにつなげるのは難しくない。あんまりやるとただのシャノンさんだが、この辺りはわきまえている選手が今季は多くてこれも感心。
 どちらも1Qまでは頻繁に試し、実際にある程度功を奏していたようにも思えるのに、後半はすっかり形をひそめてしまった。フライのスリーが入っていればそれに頼りたくなるのも分かるけれども。


 ハンドリングとかフリースローとか、一朝一夕ではどうしようもないことはさておき、インバウンズパスを一発でスティールされるとか、ひたすらラインを踏むとか、トラベリングとかオフェンスファールとかパスミスとか大量リードあるのに時間使わないとか速攻に九分通り追いつきながらそのままレイアップさせるとかターンオーバーしてるのに3人残って走らないとか…とにかく相手のディフェンスがほぼ関係ないような、くっだらない失敗が多すぎた。特に今日は後半に集中した分、余計に目立った。
 インバウンズパスを入れるときにラインを踏んでターンオーバーしたり、はてはホームコートのモップ掛けまで異常にダラダラしているキングスに、悪い意味で感化されたんじゃないかと気が気でない。

 そのキングスの大エース、デマーカス・カズンズ、今日も元気にやらかし中。ラストショットを大きく外した後、籠球界の超々優等生クリス・ポールと握手をしようとしたアイザイア・トーマスの背中を引っ掴んでキングスベンチへ(因みにトーマスは名前とは裏腹に評判は良いんだそうな)。拒否「する」ならまだしも、「させる」あたりに底知れぬセンスを感じる。更にポールがそのあと「おいおい…いいじゃないかよ握手くらい」という具合にキングスベンチに近づくも、拒否を決め込む。最高じゃないかカズンズ。
 世界平和はおとなしくなって久しく、アイバーソンは最近引退宣言したそうで(ずっと前に手紙を書いていなかったか?気のせいか?)、問題児に飢えているNBA界の次世代のエースとして花開きつつある彼に、私は胸の高まりを抑えることができずいる。幸いにして4年契約だから外に出る、ましてや同ディビジョンのウチに来ることはないでしょうし。

Chris Paul says DeMarcus Cousins needs ‘guidance’ after postgame handshake dis

 そういやアリーナスってどうしてるんだろうな。

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Game 10 & Game 11- @ Sacramento, vs. Sacramento

Posted by placeinsuns : 2013/11/21

昨季は正直まるで文字になど起こすつもりにもならなかったのですが、今季は負けてもなんとなく記録を残そうかと思える。ドラギッチパパも「負けたけど、昨季とは比べ物にならない。」となんとなく後押しするような発言をされてますし。

前の投稿がまだヒルだナッシュだといっており、非常に懐かしいです。この間に(まったくヒトのことを言えた立場ではございませんが)色々なブログが更新をストップされており残念に思う一方で、一方で私のヒマ全盛期にはまだまだ盛り上がっていなかったツイッターNBAクラスタがすさまじい勢いでにぎわっておりもといサンズクラスタだけという疑惑は拭いされませんが、隔世の感があります。


<<試合について>>
11/19 @ SACRAMENTO KINGS
2Q、いや3Q半ばまで、おそらく試合を見た誰もがサンズの勝ちを確信していたはずの試合。しかしその3Q、実は2Qで14点まで広げたリードを、スターターは拡げられない。
ズルズルとORを奪われ始め、オフェンスはドラギッチ不在で中に入れるものがいなくなる。結果、スリーを乱発しているうちにジワジワ点差が詰まる。3Q最後の4分でFGA6本のうち、5本がスリーで全部不発。一方でキングスはスリーが入りだし、そもそもカズンズで圧倒的優位にたっていたインサイドがようやく活き始める。
サンズはズルズルと泥沼に引き込まれ、それでもターンオーバーにつけ込んで地道に得点を重ねたが、ミスも多く、ドラギッチのガス欠で終了。あーあ。

11/20 vs. SACRAMENTO KINGS
back-to-backが響いたのか、ほぼ終始押されっぱなし。グリーンとドラギッチ、特にドラギッチは八面六臂の大活躍だが、例によってペネトレイトできるプレーヤーが彼以外におらず、できてもグッドウィンなので、パス捌きまでは期待できない。このあたりはまだ求めるほうが無理というもの。
最後にドラギッチを中心に意地は見せたが、キングス相手では、それまでにできなかったことの方が目立つ。そんな試合。


<<雑感>>
昨年末にiPhone 5を導入してからというもの、平日は通勤時間中にコマ切れでしか見ていないので、ニワカっぽい記述にはなりますが、ここ二試合で感じたこと。

・ブレッドソーが抜けた穴
まずインサイドに切り込める選手がいない。インサイドで勝負できるビッグマンがいないサンズにおいて、スラッシャーは必要不可欠であることを思い知らされる。フライがどれほどカズンズを外に連れ出しても、中に入れるプレーヤーがいなければかえって外が混雑するだけ(フライに悪意はありませんが…)。これを意識してか、2戦目はプラムリーの出場時間が多かった。しかし、ディフェンスはともかくオフェンスはどうにもならず。グッドウィンは役割を認識して頑張ってはいるが、流石にアベレージ20点かつ4Qの怪物を代行するにはまだ壁がある。
次に、ドラギッチの疲弊。ブレッドソーが抜けると、ガードはまだまだ不安定なIsh Smith、グッドウィン、ボール持つと返ってこないグリーンの三人。グリーンの貢献度は高いのでひとつも文句はないが、プレーを作るのは不得手。結局ドラギッチがボールを持ってプレーを作りドラギッチが中に切り込み、ドラギッチが必要に応じてパスを捌く。果てはピンチにはミドルジャンパーも…。なんだか三年ほど前のサンズを見ているよう。がんばれドラ吉。

・プラムリーのFT
これは言うまでもない。これ以上を期待する方が酷なんだけど…にしてもよく外す。ハックされる地位になる前に要対策。

・ターンオーバー
どこからでもTOできるオフェンス。せっかくディフェンスは頑張ってもいや相手はキングスだが、ターンオーバーが多すぎて突き放される。

・リバウンド
ほとんど言うまでもなく、ビッグマン不足によるもの。が、ルーズボール気味のものを拾いきれないのは、弱小チームとしてあってはならない、と個人的に思うところ。タッカーは非常によくやっていると思いますが、ほかのメンツがいかんせん。
リバウンドそのものについては「我が家のクリスミーム」「デカイだけだもん、アイツ」ドラ5アレックス・レンの今後に期待。今日もターンオーバーあったし、ポスト入ってもパワー不足で全く押し切れない。勿論ディフェンスこないからパス捌きもない。だけど、とにかくデカイ。デカイよレン。5分で4リバウンドはなかなかできないよ。素晴らしいことだ。何と言われようとめちゃくちゃ期待している。


ディフェンスだってローテーションがまだまだで、外側に弱すぎる。グリーンマンバの安定感もなんか嘘くさい。ドラギッチはいつ怪我するかヒヤヒヤプレー。それでも、それでも。シーズン直前にタンクモード真っ逆さまになった急造ロスターにしては満点じゃないだろうか。勝ちに行った昨季よりずっとおもしろい。比べ物にならない。ミスも空回りも多いけど、見ていて楽しい。ホーナセック凄い。

それだけに、惜しい点はいっぱい。夢いっぱいのタンクチームもいいんだけど、これからズルズル行かないで、ガラガラのUS Airways Centerにもう一花二花咲かせて欲しい。
これでプレーオフの端っこにでも参加できたら、こんなに嬉しいことはない。

2013/11/21

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Week 1 (1-3) – 今季の課題

Posted by placeinsuns : 2012/01/05

2011/12/26 v. New Orleans (0-0) ●85-84
2011/12/28 v. Philadelphia (0-1) ●103-83
2011/12/30 @ New Orleans (2-0) ○93-78
2011/12/31 @ Oklahoma City (4-0) ●97-107

 
TOTAL: 1-3 (.0250)
ウエスト同率11位、パシフィック同率4位 
 

怪我
・Grant Hill (右膝の痛み、開幕前から。Day-to-day)
・Martin Gortat (左手親指骨折、開幕前から。Day-to-day)
・Steve Nash (肋骨打撲、12/30から。Day-to-day) 

異動
・12月29日にMichael Reddと契約(出場には二週間ほどかかる見込み) 
 

66試合を3か月に凝縮するというそら恐ろしい日程の中では、相手を見る限りかなり楽な部類に入る一週間のはずだった。結果はご覧のとおり見るも無残と言わざるを得ない。原因は… 

オフェンス編
・スリーポイントシューターが軒並み不調
・ナッシュの不調
・(結果として)ピック&ロールの使用頻度が激減 

この4試合、初戦以外はいずれも大差の試合であったにもかかわらず、ガベージタイムになっても全く外のシュートが入らない。 

昨シーズンまでのサンズのオフェンスは、ナッシュとビッグマンのピック&ロールがオフェンスの起点。ナッシュというパスとシュートに著しく秀でたPGがビッグマンとともにインサイドへ切り込み、寄ってきたディフェンスの隙間を縫うが如く内へ外へ自在にパスを出す。ナッシュ個人のバリエーションが多すぎてディフェンスは反応できず、かといってナッシュへのプレッシャーを緩めると即座にジャンプシュートが入る、というところにサンズのオフェンスの恐ろしさがある。 

今季は第一にパスを受ける側が、スリーは水モノであるという点を考慮してもなお絶不調。外の3ptシューターがことごとくオープンショットを決めるからこそディフェンスはピック&ロールにそうおいそれと人数を割くわけにいかず、結果として敵陣ペイント内をビッグマンとナッシュが支配するという状況ができる。 

だが、外に脅威がなければ話は違う。対ホーネッツの開幕戦、とくに2Q以降はピック&ロールに対してあからさまにディフェンスを中に集めてナッシュのパスを封じていた。次戦のシクサーズはもっと単純に、ナッシュに対するプレッシャーを極端に強くしてピック&ロール自体を封じにかかった。いずれも外が当たっていればとても敵わない戦術であるはず。 

第二に、ナッシュ自身のシュートタッチが悪いことも災いしている。 

ナッシュのピック&ロールが怖いのは、いつシュートを放たれるか分からないところにある。ピックによりスペースを作られた直後か、あるいはドリブルペネトレイトする途中か、ベースラインを走っているときか。ナッシュがフルスピードでインサイドに入ると、彼を止めるためだけにディフェンダーが2人以上必要になるため、多少外が当たらない日でも攻撃が途切れることがなかった。ディフェンスが厳しいなら、ピックを使って自らのマークマンをビッグマンに変えてしまい、あとはアイソレーションをかけてタイミングを計ってフェイダウェイ。 

今季はこれがうまくいかない。結果、相手はわざわざナッシュにディフェンスを割かなくなるというわけだ。 

更に加えて、本来ならロールしてレイアップを決めに決める役のゴータットも、現在親指の骨折が響いているのか全くインサイドへと切り込めない。結果、どこをとってもピック&ロールのメリットは少なく、ディフェンスとしても対処しやすい。他方サンズは昨季までほとんどの攻撃をピック&ロールに頼ってきているため、突如としてセットプレーができるようになるはずもなく、ウォリックの1 on 1 にすがるハメになっている。これで勝つのは難しい。 
 

ディフェンス編
・ボールへのプレッシャー不足
・トランジション・ディフェンス
・無気力? 

ディフェンスシステム自体は、キャンプ期間があれほど短かったにもかかわらず、Elston Turnerをディフェンスコーチに招聘したことによりかなり改善の跡が見られる。あからさまにフリーでシュートを打たれることはだいぶ少なくなってはいる。ただし… 

第一に、ディフェンスがついているにもかかわらずジャンプシュートが決まることが多い。他チームの試合では明らかに無茶と判断できるようなシュートがよく入るという印象を受けた。これは試合をおうごとに徐々に改善されつつあるように思える。 

第二に、速攻に対するディフェンス。特にセカンダリー・ブレイク。「リムに突っ込んできた選手を手前で止めることに成功。しかし後から来たシューターがボールをもらい、悠々とフリーの3ptを決める」という場面が目につく。3人で速攻を止めることそれ自体は昨季の惨状を思えば称賛に値するのだが、4人目、5人目が速攻に対するヘルプに来たり、或いは明らかに外からのシュートがないビッグマンをマークしながら戻ってしまうのはいただけない。チーム練習が足りていないため仕方がないのだが、悠長なことを言っていられるようなチーム状況でもない。 

第三に、一部の選手の集中力にも疑問がある。ナッシュがスティールされ、自分はその瞬間一番味方のリムに近いところにいる。にもかかわらずなぜ審判にアピールをしているのか、理解に苦しむ。アピールしたところで、百に一つもコールが覆されることはない。ならばなぜ止めにいかないのか。 

或いは、相手のシュートに対するディフェンスをほとんど行わずに速攻へ走り出す、という場面も散見される。行き詰った場面での速攻は流れを変えることもしばしばだが、相手に点を取られながら点差を縮めることは不可能。ディフェンスが先、という精神が根付いていない。 

 

以上のように、昨季よりもディフェンスの面ではやや期待できる反面、オフェンスの惨状は目を覆わんばかり。セカンドユニットではさっぱりボールが回らないのも今まで通り。「パニックボタンを押したわけではない」とはいえ、レッドの獲得はチームのオフェンスが崩壊していることと無関係ではなかろう。シクサーズ戦の大敗を見て、絶望したのは私だけではないはず。 

欠点ばかりをあげつらったが、ロビンやマーキーフ・モリスの活躍など若手に明るいニュースが多い。昨季の「年齢は高いが一向に勝てない」に比べると、だいぶ穏やかに観戦できるのも事実。次回はそのあたりについてちらほらと…
 

 

 

以下、最近の所感(天気予報は…)
・シャノンはレッドと契約した日は少しマシなプレーをした。どうも勘違いだったみたいだ。オフェンスは「雨、ところによっては一時晴れ間が…」くらいのもの。ディフェンスは常時大雨。
・「ハイ!ジェントリー先生!シャノン君を15分以上出したら負けフラグだとおもいまーす!」
・フライはリバウンドを取るようになった。が、こちらもディフェンスは常時大雨。自ら雨乞いをするようなおバカなプレーをして、しばしばジェントリー先生の雷が落ちている。
・ナッシュ、ハキームも安定の大雨。ハキームは15点以上とらないとただのお荷物。
・レッドに期待しすぎるのは…ほかのチームが開幕まで取らなかった選手ですからねぇ。この子もディフェンス大雨。
・サンズみんなで雷雨のよう。サンズなのに。水不足の心配はなさそうですね(キリッ
・プライス落ち着け。とくにディフェンスではスティール狙いすぎ。
・キーフいいよキーフ。プレーオフあきらめるなら先発で出そうよ。新人王狙っちゃおうよ(ぉ
・そのキーフちゃん、本当にピック周りのことがまるでダメ。オフェンスもディフェンスも。「局所的な雷雨」。ご愛嬌ですな、勉強勉強。
・ロビンはどんどん渋く、目立たないほうへ。スタッツに表れない働き。こういう選手好きです。常時小春日和。
・…オラジュワンの指導は?ドリームシェイクは?いや、いいプレーはするんだけどさ。
 

*今年は特に目が回るほど忙しく、いつも以上に更新が遅い、或いは無くなることが予想されますが、どうぞ生暖かい目で見守ってください。

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ジャミーア・ネルソンから見るPGの条件 – その2

Posted by placeinsuns : 2010/12/24



さてさて続きですよ。アプリが落ちてビックリしましたよ、全部消えちゃったかと思って。ちゃんと残ってましたよ、保存した所まで。大分前だったんだよ、保存したの。ふぅ。

ネルソンに足りないもの、それは④プレーを作る、ないしフリーの選手にアシストを出す適格な判断力、だと思うのです。

少なくともダラス戦を見る限り、彼の判断力のなさは顕著でした。Back-to-Backの2戦目、しかも大幅な戦力入れ替えの直後にこのような判定をするのは少し酷かもしれませんが…それにしても、です。もしBSのビデオをまだ持っていれば、よーく注意…しなくても分かりますが、もう一度見返してみてください。この日はハワードのピックから中へ切り込んでレイアップ、という形が上手くいっていたというのもありますが、彼がプレーを作るときは大体ハワードがまずピックをかけます。ここからが問題で、ペネトレイトできればそのままレイアップで、一旦ペネトレイトが成功すると、シューターが多いこともあってダラスはヘルプに行けず、簡単にレイアップを決めています。ですが、ペネトレイトに失敗すると彼はそこでポイントガードとしての仕事を終え、フリーになっていないどころかマークがきっちりついているJ-Rich(稀にレディック)にパスして1オン1を求めます。このタイプのプレーはほとんど上手くいかず、大概ただボールがもう一度PGに意味もなく戻ってくるか、無茶なシュートを撃って失敗するかの二択です。

サンズファンのバイアスが相当量入った分析ですが、だからこそJ-Richは絶不調だったのではないか、と思うわけです。彼の1オン1は、少なくともサンズにおいては昨日の試合ほど多くはありません。困ったときはヒルの方が多いですし。この日終盤に決めたスリーも全てパスを受けたものです(因みに、バンガンディHCとしては恐らくですが、デショーン・スティーブンンの所を狙う、という意図もあったのかもしれません)。

勿論、これがまだコンビを組んで2試合目なので、こんな所で判断するのは時期尚早にも程がある、というのは至極真っ当な反論だと思うのですが、カーターとのコンビのときも、ショットクロックが15秒以上残っている段階から1オン1、という状況は多かったように思うのです。このあたり日頃からマジックを応援していらっしゃる方からぜひ聞きたいところですので、コメント欄にでもTwitter(@PlaceInSuns)にでも是非お願いします。

極論ですが、オープンでない選手にボールを渡して、その選手がボールをPGに戻した場合、それはショットクロックの無駄使いです。それだけならまだしも、相手にパススティールする機会をパスが行って帰ってくる分2回、更にPGである自分よりハンドリングの悪い選手にボールを持たせている時間分、相手にスティールする隙を与えていることになります。そして、もしパスを戻さずに、さほど1オン1に秀でていない選手が無茶なシュートを撃って外した場合、ポゼッションの無駄使いでターンオーバーも同じです。フリーの選手に渡さない、或いはそのパスを起点としてフリーを作れないようなパスをするくらいなら、チーム内で最もボールをキープできる自分がずーっと持っているほうがよほどマシです。少なくともターンオーバーのリスクは相当下がりますから。ちなみに、パスをもらった選手がプレーを作るのも、その選手がプレーメーカーとしてPGよりも優秀でなければ、ポゼッションが無駄に終わるリスクを高めていることになります。

この点、ターコルー、或いはマブスのキッドはしっかりしており、きちんとフリーを作るまではボールを持っています。加えてキッドの場合、ノビツキーに投げればプレーを作れるのでインサイドに渡すこともありますが、これも選択肢のひとつでしょう。結果としてボールが、ターンオーバーのリスクを減らすため、或いは新たなプレーを作ってもらうためにPGに戻ってきたとしても、一度はシュートに行っても良いようなアシストにつながるパス、或いはそのパスを起点としてディフェンスを崩せるようなプレーを作るパスなど、とにかく渡してもそこからどうにもならないような「無駄なパス」が圧倒的に少ないのです。この点が、ネルソンと彼らの決定的な違いだ、と少なくとも私は思います。

そして、いままで全く触れませんでしたが、彼は6フッター、183cmしか身長がありません。これはパスを通すにあたっても、相手のPGをディフェンスするにあたっても、チームにとってかなり大きな負担です。これを乗り越えてなお彼はチームに必要とされているほどの実力を持っているわけですが、これも手伝って彼はいつまでも「優秀なガード」という称号を得られないのです。あれほどのシュート力があるのにも関わらず。

なので、高さがないというハンディキャップを乗り越えてなお彼が優秀な選手と呼ばれるようになるには、プレーメーカーとしての能力か、圧倒的なアシスト力を身につけて「優秀なポイントガード」になるしか選択肢がありません。そして、インサイドにハワードがいる以上、彼の目指すべきところはアシスト能力ではなく、適切なプレーをその都度選べる判断力でしょう。今や数少なくなってしまった「アウトサイドシュートの上手いPG」として、私はネルソンに少なからず期待しています。彼の類稀な才能が埋れてしまいませんように。

あ、でもサンズにはお手柔らかにね。

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ジャミーア・ネルソンから見るPGの条件 – その1

Posted by placeinsuns : 2010/12/24



久々のクセにネタはサンズじゃねぇし…とお考えの方、ちゃんと話は繋げる予定ですので今回の所はご容赦を。色々実験中なので、レイアウトがおかしいとか、フォントサイズが狂ってるとか、改行が変だとか、お前の頭イカれてるとかありましたらコメント欄に。個別の案件に対応できるよう、しっかり努力します。しっかり。

BSでマブス@マジックを見ていて思ったことをつらつらと書きます。べ、別に元サンズの選手が多いから見たわけじゃないんだからねっ!マジックの試合はあまり見ないので、ほとんど知ったかぶりの恐れあり。プレーについても勉強不足なので根本的におかしいかも。実は、その2だけを見れば言いたいことは足ります。その1要りません。駄文注意、長文危険、異論反論大歓迎。

突然ですが、良いPGの条件とは何でしょうか。NBAを見ていると、ナッシュはもちろんのこと…ペネトレイトで圧倒するポール、ロンド、パーカー、アウトサイドからも狙えるパワータイプのデロン、キッド、プレーメーカーとしてチーム全体を指揮するのを優先するビラップスなどなど…評価やタイプの分け方は人それぞれでしょうが、実に多種多様です。ですが、彼らにはある程度共通する要素があります。これを賛否両論あるマジックのPG、ジャミーア・ネルソンに当てはめながら見ていきます。

当たり前ですが、まず①ハンドリング力があること。ボールハンドリングが上手くないと、プレーを指揮するどころではありません。ハーフコートに到達する前に相手のガードにスティールされるようではお話になりませんし、そんなことでは時間が残り少ない時に安心してボールを任せることができる選手がいなくなってしまい、本来シュートを撃ちたいSGやSFが自由に動けなくなります(正確に言えばSGかSFがポイントガードなりポイントフォワードなりの役目を果たすことになります)。この点、ネルソンはハンドリング力を持っているので問題なし。ペネトレイトした時にボールを失う、という場面は殆どありませんでした。

そして②パスの能力が高いこと、が必要になります。もちろんロンドやポール、ナッシュのようにアシスト能力が高い選手もいれば、ビラップスやパーカーのようにアシスト数で見れば並の選手もいますが、ここで求められているのは「シューターに撃ちやすいパスを出したり、インサイドにアリウープパスを投げる」アシスト能力のことではなく、「スティールされずに適格な選手にボールを渡すことができる」最も基本的なパス能力のことです。これも当たり前ですが、ハンドリングに比べて実力にはかなりばらつきがある項目で、ここで大体下位のチームのPGは振り分けられていきます。もちろんこれには、「パス相手とちゃんとコミュニケーションがとれる」ということも含まれていて(よく実況が使うNot on the same pageというのは、主にコミュニケーション不足を指しています)、外国人PGはこの部分で苦労するコトもしばしばです。ネルソン、これも問題なし。パスをスティールされてターンオーバーというシーンはあまり多くはありません。あのサイズではむしろ上手い方でしょう。

そして③何か強力な武器を持っていること。これはPGに限らずどのポジションにも必要なことですが、特にPGには「何か一つ秀でたもの」が求められることが多く、ここで優秀なスターターPGと堅実なロールプレイヤーPGが分かれます。ナッシュならあの独特のステップとほとんど異常なシュート力、ポールやロンドならスピード、キッドやデロンならパワーといったように。ネルソンの場合、スピードはもちろんのこと、シュート力が十二分に武器たりえます。スポットアップでスリーを撃てないのが少々難点ですが、ハワードへのダブルチームを前提としたチーム作りなのでほぼ問題なし。

ここまで、ネルソンに足りていないものはありません。ハンドリング力はピックからレイアップを何本も決められますし、相手にパスが通らない、ということもありません。武器もあります。ただ、それでも彼に無いものがひとつあります。

続きます。

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@Blazers, @Jazzのローテーション(データ用)

Posted by placeinsuns : 2010/10/30



  デザインはフェニックス・サンズ・フィーバーさんにお借りしました。後の記事で引用するためのデータ集です。Boxscore (@Blazers), Boxscore (@Jazz)と合わせてご覧ください。



10/26/2010, @TrailBlazers 1Q
12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
G.Hill 26:05
H.Turkoglu 27:13
R.Lopez 24:50
J.Richardson 35:05
S.Nash 35:25
C.Frye 25:24
H.Warrick 18:11
J.Dudley 18:18
J.Childress 16:54
G.Dragic 12:35
E.Clark DNP
G.Siler DNP



*ターコルーはファールトラブル

10/26/2010, @TrailBlazers 2Q
12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
G.Hill 26:05
H.Turkoglu 27:13
R.Lopez 24:50
J.Richardson 35:05
S.Nash 35:25
C.Frye 25:24
H.Warrick 18:11
J.Dudley 18:18
J.Childress 16:54
G.Dragic 12:35
E.Clark DNP
G.Siler DNP





10/26/2010, @TrailBlazers 3Q
12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
G.Hill 26:05
H.Turkoglu 27:13
R.Lopez 24:50
J.Richardson 35:05
S.Nash 35:25
C.Frye 25:24
H.Warrick 18:11
J.Dudley 18:18
J.Childress 16:54
G.Dragic 12:35
E.Clark DNP
G.Siler DNP



*ターコルーはファールトラブル

10/26/2010, @TrailBlazers 4Q
12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
G.Hill 26:05
H.Turkoglu 27:13
R.Lopez 24:50
J.Richardson 35:05
S.Nash 35:25
C.Frye 25:24
H.Warrick 18:11
J.Dudley 18:18
J.Childress 16:54
G.Dragic 12:35
E.Clark DNP
G.Siler DNP





  こちらはジャズ戦。

10/28/2010, @Jazz 1Q
12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
G.Hill 28:45
H.Turkoglu 21:37
R.Lopez 19:44
J.Richardson 28:14
S.Nash 32:53
C.Frye 28:16
H.Warrick 26:23
J.Childress 19:15
J.Dudley 19:46
G.Dragic 19:07
E.Clark DNP
G.Siler DNP



*ターコルーとロペスはファールトラブル

10/28/2010, @Jazz 2Q
12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
G.Hill 28:45
H.Turkoglu 21:37
R.Lopez 19:44
J.Richardson 28:14
S.Nash 32:53
C.Frye 28:16
H.Warrick 26:23
J.Childress 19:15
J.Dudley 19:46
G.Dragic 15:07
E.Clark DNP
G.Siler DNP



*ターコルーはファールトラブル

10/28/2010, @Jazz 3Q
12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
G.Hill 28:45
H.Turkoglu 21:37
R.Lopez 19:44
J.Richardson 28:14
S.Nash 32:53
C.Frye 28:16
H.Warrick 26:23
J.Childress 19:15
J.Dudley 19:46
G.Dragic 15:07
E.Clark DNP
G.Siler DNP



*ターコルーとロペスはファールトラブル

10/28/2010, @Jazz 4Q
12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
G.Hill 28:45
H.Turkoglu 21:37
R.Lopez 19:44
J.Richardson 28:14
S.Nash 32:53
C.Frye 28:16
H.Warrick 26:23
J.Childress 19:15
J.Dudley 19:46
G.Dragic 15:07
E.Clark DNP
G.Siler DNP



*ロペスはファールアウト

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【Game 1】NBA、そしてサンズ開幕

Posted by placeinsuns : 2010/10/28


  今季のサンズ、黒星スタート。途中まではいい試合だったが、この「途中まで」が昨季も今季もキーワードになりそうな悪い予感が消えない。

  そもそも点数では競っていた前半もリバウンドではただただ圧倒されるばかり。オルドリッジやキャンビーはスクリーンアウトしようと正対して抑えていようと関係なく、易々と上から奪っていく。ポストプレーで押し込む→シュート→外れたらもう一回自分でとって、ハイもう一度。今更いなくなった選手のことを言いたくはないが、アマレがいたときのリバウンドは「努力」とか「やる気」の問題。対して、今のサンズがリバウンドを取れないのは明らかに「高さ」、「強さ」といういずれも本人達には(少なくとも一度シーズンに入ってしまえば)どうしようもない、根本的な原因がある。

  この慢性的なリバウンド欠乏症に加え、前半獅子奮迅の活躍だったナッシュの疲れが溜まり、ブレイザーズがディフェンスを締めてきた後半にはターンオーバーも頻出。ポゼッション自体が一方的に減っていく。さらにアシスト激減。パスが回らないと、1オン1でフィニッシュまで持っていけるのがナッシュとせいぜいJ-Rich、ノッてるときのドラギッチくらい(今日はノッってない)。そして案の定、ターコルーが無茶なシュートでアテンプトばかり増やしていく始末。4Qにはベンチとターコルーが流れを作れないまま。ジェントリーが早めにスターターが投入するも、ターンオーバーとリバウンドで木っ端微塵。終わってみればシュート試投数が、サンズ74に対してブレイザーズ93。18のオフェンスリバウンドを許し、19のターンオーバー(うちナッシュ9)。FG%が似たようなものでもこれでは…勝てるはずもない。

  良い点も、もちろんあった。ディフェンスは少なくとも前半まではかなり機能しており、単なるターンオーバーのみならず、24秒バイオレーションもしばしば。それに、あれだけ心配されたスリーポイントも、シーズンが始まってみればきっちり9-19(48%)。J-Richは22点、インサイドでもアウトサイドでも狙っていける。チルドレスも怪我をおしての出場ながら、きっちりと役割を果たした。特にチルドレスは、ボール運びができそうな片鱗を見せていたのが心強い限り。

  問題点なんて腐るほどあるのは昨季と同じ。全部を解決することは無理だろうが、これからひとつずつ、どれをどのようにシーズンが終わるまでに潰していくかが今年のサンズの課題。世間の期待は低い。しかし期待なんて低い方が、上手くいった時の喜びは大きくなる。さあ、今年もまたここから始めよう。

  …だけどリバウンドはどうにもならない気もするんだよなぁ。最初から我慢の限界だい。あんなの見せられるともうナオサラ。やっぱりダンピアー欲しい気がしてきたぞ(ぉぃ

2010/10/26: 4th (0-1)
Game 1 @TrailBlazers ●92-106

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アマレからの手紙

Posted by placeinsuns : 2010/07/20




親愛なるフェニックスの人々へ

  もう既に多くの皆さんがご存知の通り、私のフェニックス・サンズでの8年間のキャリアは終わりを告げましたが、最後に、フェニックスに住む人々、そして素晴らしいサンズのファンの方々へ、キャリアを通じて応援し続けてくれたことに「ありがとう」と言いたいと思います。選手がチームを変えることはプロバスケットボールのビジネスの一部で、サンズの組織、チームメイト、コーチング・スタッフ、そして多くのファンから離れるのは辛い、と簡単に言ってしまうと、私の本当の気持ちは伝えることができないのです。

  あなた方全員に知っておいて欲しいのです。私は、ありがとうという気持ちと、そして、フェニックスの人々、コランジェロやサーバーの一家、チームメイトやコーチから長年の間いつも感じていた応援に対する、温かい思い出と感謝の念を胸いっぱいに抱きながら、フェニックスを去るということを。

  ここにやってきたとき、私はまだ19歳の子供でした。ここで、私は一人前の大人になりました。ここで、私の娘たちは生まれました。ここで、この先も大切にしていきたい友情が芽生えました。

  さようならを言うつもりはありません。ただ、いつも私の家族の一部だと思っている素晴らしいフェニックスの人々へ。また、いつか。


WITH LOVE AND RESPECT

AMAR’E



  アマレがアリゾナの地元紙、Arizona Republicに出した1ページ広告より。かなり意訳しています。

原文のバックのバスケットコートの写真をよーく拡大してみると分かるのですが、「アメリカ・ウエスト・アリーナ」時代のホームコートです。

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The End of an Era – Farewell, Leandro!

Posted by placeinsuns : 2010/07/14



  昨日はバル坊の放出のニュースから現実逃避するためにサラリーキャップシリーズの更新なんぞをしていましたが、避けて通るわけにもいかんですし…。

  カンファレンスファイナル第6戦のロッカールームをチームメイトよりも一足早く出た、という話を聞いて、少なからぬ人がこの時が来るのを予感し、恐らく本人も覚悟していたのでしょう。決してケミストリーを乱すような性格ではなく、むしろ積極的にチーム内の誰とも関わっていくような彼が、何故仲間が「来季こそは」と涙している脇を足早に通り過ぎて行ったのか。


  2003年のドラフト、当日のスパーズとのトレードで彼はサンズに入団。当時からそのスピードが注目を集めていました。当時を振り返って思い出してみると…「スパーズの外人ドラフトだからきっとアタリ」という下世話な評価をしていた記憶があります。1年目はサンズが再建中のチームであったこと、スターティングPGのマーブリーがニックスに移籍したこと、またダントーニHC就任によりオフェンスがアップテンポになったことにより、先発として多くの出場機会を得ていました。このときは「28位の掘り出し物(ほらやっぱり)」という評価でしたが、経験不足もあったのでしょうかあまり安定しませんでした。オフシーズンには田臥との第3PG争いなんていう話題もありましたね(PGとしての資質は、外国人だということを除いても最後までイマイチでした)。ベンチからの出場となりましたが、FAで加入したナッシュ、Q-Rich、遂に開花したJJというバックコート陣の前に、出場機会はあまり多くはありませんでした。好不調の波が激しいプレーは変わらず、そのためかプレーオフでは出場しない試合もあったほどです。

  才能の片鱗を見せ始めたのは翌シーズン、2005-06になり、ダントーニHCの兄であるDan D’Antoniがアシスタントコーチとしてつきっきりでバルボサの指導に当たるようになってからでした。このオフにJJとQ-Richのどちらも失ったサンズはラジャ・ベルをFAで入れたものの、バックコートが圧倒的に薄くなってしまいました(現にSFは最後まで先発が定まりませんでした)。そのためにベンチ出場ながら多くの出番が回ってきたバルボサは期待に応えます。彼のレイアップがハイライト動画に取り上げられるようになったのもこの辺りからです。怪我に苦しみながらも、爆発力をそのままに安定した活躍もできるようになりました。特に先発SGのベルがディフェンシブな選手であったこと、更にディアウがセンターまで守れる体格を持ちながらPGをつとめることができたことが、サイズ不足でディフェンス面に難がある彼に幸いしました。「流れを変える選手」として、プレーオフでも数少ないベンチとして存在感を見せつけます。人懐こい笑顔と、誰にでも好かれるその性格からファンからも愛される存在になりました。

  2006-07シーズン、遂に怪我で前シーズンを完全に棒に振ったアマレが復活して、2000年から2009年の「最強チームベスト10」にも選ばれるほど凶悪なチームとなったサンズは、「ただでさえ走りまくるチームだが、更にバルボサがそのスピードを加速させている」超攻撃的なチーム。バルボサ自身はこの年、ファストブレイクからの得点を量産し、ショットクロック残り20秒でリムに突っ込んでレイアップした次のオフェンスでは、同じショットクロック残り20秒で今度はナッシュからのロングパスを受けてコーナーでスリー、はたまたペースダウンしたかと思いきやチェンジ・オブ・ペースからディフェンダーを抜き去って、ビッグマンと衝突しながらアンドワンというような恐ろしい速さのオフェンスを展開。ドリブルしているバルボサに、大概の相手のディフェンダーは(ボールを持っていないのに)全力疾走でも追いつけないという有様で、ナッシュ、ベル、マリオンとの競演は正に”7 Seconds Or Less”そのものでした。チームメイトのカート・トーマスがハーフラインを超える前にバルボサがレイアップを決めて戻り始めているなど、当時は別に珍しくありませんでした。このシーズンのバルボサの平均18.1得点は、リーグトップのオフェンスチームであるサンズの中でアマレ(20.4)、ナッシュ(18.6)に次ぐ3番目。ナッシュはファールゲームでの得点がありますので、実質アマレに次ぐスコアラーでした。更にアウトサイドシュートの精度も落とさず、43%という高確率のスリー、また腕の長さを活かしたスティールも1試合平均1.2を数え、1位票127の内101票を獲得、満点635得点中、578得点という圧倒的な支持でNBA Sixth Man Awardを受賞。受賞当時、プレーオフ1回戦の相手だったコービーのインタビューが面白いので、振り返ってみましょう。

(バルボサをどう止めるかについて聞かれて)「サッカーボールを与えるね。ブラジル人はサッカーをすべきだ。バスケじゃない。」

(Game 2後のインタビューで、あるプレーについて)「その時、彼にはスマッシュ・パーカーがついていて、スマッシュはまるで彼との間に5フィートの緩衝材をつけているかのようだった。」「俺はラジャ・ベルのマークのためにコーナーにいた。見てみると、バルボサはハーフラインにいる。スマッシュはスリーポイントラインに下がっているところだった。(ラジャ・ベルに)向き直ると、あの坊やはもうリム目前だった。俺は『何だこれは…』という気分だった。」

ついでにシックススマン賞受賞当日に唯一否定的な(?)発言をしたフィル・ジャクソン。Brazillian Blurと呼ばれていることについて、「随分弱々しいニックネームだ。」「もう少しマシな呼び方はなかったものだろうか、Blitz(電撃)でもいい。Blur(瞬き)では彼の速さも表せはしない。彼は実際、もっと速い」

  プレーオフでは結局セミファイナルでスパーズ相手に(アマレとディアウの不可解な出場停止もあり)敗れてしまいますが、バルボサは最後まで大活躍を続けました(勝負弱いなどの非難はありましたが…)。

  カート・トーマス、マリオン、ベル、ディアウ…次々とチームを去り、変わっていくチームメイト。それでもバルボサはその後も変わらぬ活躍を続けます。しかし、2008年のダントーニ退陣が、他の誰よりも彼にとって致命的なものとなりました。スタッツの上ではさほど変わらずとも、オフェンスのペースが落ちたことにより彼は自らのスピードを活かしきれなくなり、逆にディフェンス面での「サイズ不足」という、彼自身にはどうしようもない欠点が露呈してしまいます。テリー・ポーターとシャックの時代も相変わらず高得点をマークし、また不満を口に出すようなことはありませんでしたが、どこか居心地の悪そうな、窮屈なプレーが目立つようになりました。ジェントリーがHCになってようやく彼の時代が戻ってきたかと思われましたが、2009-10シーズンではオフにブラジル代表としてプレーした時の怪我が響き、出場したのは44試合。ドラギッチ、ダドリーが成長し、彼の穴埋めをしていたことをを喜ぶ反面、健康体でいられない自分に苛立っているシーンも見受けられました。そして戻ってみると、彼を待っていたのはダントーニが築いた、慣れ親しんだラン&ガンスタイルではなく、また隣にいるのもナッシュではありませんでした。新たなローテーションで、ベンチメンバーの中で結果を出そうとして1オン1から空回りする場面も多い日々。どんなメンバーとも仲は良かったものの、プレー自体は孤立するシーンも目立ちました。それでも2度目の怪我から復帰してわずか1ヶ月で自分の役割をきちんと理解し、プレーオフでは短くなった出場時間内でも、ドラギッチの隣できっちり周りに合わせたプレーをし、ゾーンディフェンスを理解していました。ハイライトはドラギッチが4Qに23得点をあげて勝利したスパーズとの西セミファイナル第3戦。ドラギッチのプレーをサポートし、得点を取ることに集中させながら、彼自身も4Qだけで2桁得点をあげて逆転勝利に貢献。レイカーズ戦でも未熟なドラギッチのサポート役に回る一方、必要な時に点を取りにいくというスタイルでチームに貢献しました。

  しかし、冒頭のように、彼はナッシュがインタビューに涙している中、足早にロッカールームを去っていきました。出場時間平均17分で6ミリオン以上の契約、怪我もち、もう若手とは言いがたいサイズ不足のSG。方やまだルーキー契約下の、将来有望で十分な爆発力を備えているPGに、どこでも守れるスリーポイント成功率がリーグトップクラスのSF。互いに素晴らしいケミストリーを築いたHCや仲間が語る「来季こそは」。キャリアの大半を同じチームで過ごしてきた戦友、そして親友ナッシュが涙ながらに語るチームの将来―でも、そこに自分はいない。彼は恐らく理解した上で、そんな中に加わって自らも将来を見ざるを得ない、そんなインタビューを受けたくなかったのかもしれません。だからこその、早い別れだったのかもしれません。

  このトレードにより、2004年の誰もが愛した「シンデレラチーム」からサンズに在籍している選手はナッシュただ一人。2006-07の「最強チーム」からサンズで活躍しているのも、ナッシュのみ。「ラン&ガン」、そして「7 Seconds Or Less」の時代は、このオフ、このトレードで完全に終焉を迎え、既に新たな時代が始まっています。来季がどうなるかは分かりません。これが良い変化なのかも。バルボサの新天地での活躍を祈ります。でも互いの未来を見る前に、あの人懐こい笑顔を忘れる前に、彼のいないサンズのベンチを見る前に、一言だけ。「ありがとう、バルボサ」


It is a mistake to try to look too far ahead. The chain of destiny can only be grasped one link at a time.
– Sir Winston Churchill  

(遥か彼方を見ようとするのは過ちである。運命の鎖は一度にひとつの輪しかつかめない。―2010年ウエスタン・カンファレンス・ファイナル、サンズにとっては崖っぷちのGame 6の試合開始前に、コーチのダン・マーリーがロッカールームのホワイトボードに引用した言葉より)

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サラリーキャップとは?更新分 – 制限つきFA

Posted by placeinsuns : 2010/07/13


  サラリーキャップとは?の更新分です。今回からホームの記事に更新した分を載せて、若干通読しやすくしてみました。誤字脱字、間違いの指摘はいつでも大歓迎です。最近はLarry CoonさんのNBA Salary Cap FAQをまるまる訳している部分が増えてきてしまいました。。当初はそうでもなかったのですが…ちと長いですしサンズには関係ないので、「続きを読む」からどうぞ。


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